はじめに
MBTIの各性格タイプに関して、下記観点からまとめておこうと思う。
- 世間の印象
- 主機能と補助機能の特徴と、判断プロセス
- 周囲に与える印象
- 劣等機能と劣等機能の強化方法
- コミュニケーションの特徴
- ストレス時の反応と改善のためのポイント
今回は、ESTPについて。
ESTPに対する世間の印象
ESTPでググってみると、関連検索として「ESTP 起業家」「ESTP リスク恐れない」「ESTP 寂しがり」「ESTP さっぱり」「ESTP サイコパス」などが出てくる。
「起業家」と称され、有名人は、マドンナ・ジャック・ニコルソン、エディー・マーフィー、アーネスト・ヘミングウェイなどが挙げられる。
Se-Ti:内向思考を伴った外向感覚タイプ
ESTPの認知機能は発達している順番に下記
- 主機能(自分で最も気づいている機能):外向的感覚(Se)
- 補助機能(十分機能していても、自分で気づきにくい機能):内向的思考(Ti)
- 第三機能:外向的感情(Fe)
- 劣等機能:内向的直観(Ni)
各認知機能がどのように個人の知覚と行動に影響を及ぼすかを、一言で表すと下記
認知機能 | 内向 (i) | 外向 (e) |
直観 (N) | パターン認知 – 内面での洞察と未来予測 | 新しい可能性の探索 – アイデアと抽象概念の探求 |
思考 (T) | 論理的分析 – 内面での理論の構築と思考の整理 | 客観的判断 – 効率と公正さを求める意思決定 |
感情 (F) | 深い共感 – 個人的感情や価値観の深い理解 | 社交的調和 – 他者との感情的なつながりの形成 |
感覚 (S) | 現実の詳細 – 内面での具体的な記憶と体験の反映 | 実際の体験 – 外部世界との直接的な交流と行動 |
Se-Ti:五感を通じて得られる情報から、論理的に判断する。
主機能と補助機能の特徴と判断プロセス
外向的感覚 (Se):現実的な対応力
ESTPの主機能である外向的感覚(Se)は、現実の具体的な事実や状況に敏感。ESTPは五感を通じて直接的な経験を重視し、その瞬間において最も適切な行動を素早く選択する。SeはESTPに現実的で実践的なアプローチを取らせ、臨機応変に状況に対応する力を与える。
内向的思考(Ti):論理的分析
ESTPの補助機能である内向的思考(Ti)は、論理的で体系的な分析を行いう。ESTPは物事を論理的に理解し、効率的な解決策を見つけることに長けている。TiはESTPにとって、現実の状況を冷静に分析し、効果的な判断を下すための内部的な論理の枠組みを提供する。
ESTPが新しいプロジェクトに取り組む場合、まず、外向的感覚(Se)を使って現実の状況や具体的な詳細を迅速に把握する。プロジェクトに必要なリソースや、現場での状況を直接観察し、収集する。状況を把握した後、内向的思考(Ti)を使って論理的に分析し、効率的な計画を立てる。どのようにプロジェクトを進めるべきか、最も効果的な方法を見つけ出す。
ESTPとENTPの違い
ESTPは外向的感覚(Se)を主機能とし、現実の具体的な状況に敏感で実践的な行動を取ることが得意。一方、ENTPは外向的直感(Ne)を主機能とし、アイデアや可能性を探求することを好む。これにより、ESTPは、目の前の問題に対して迅速かつ具体的な解決策を取るのに対し、ENTPは創造的なアプローチを取る。
ESTPの周囲に与える印象
- 行動力がある:ESTPは即座に行動に移る能力が高く、機敏であると感じられる。状況に応じて迅速に対応するため、頼りになる存在。
- 社交的で人当たりが良い:ESTPは社交的で人付き合いが得意。初対面の人ともすぐに打ち解け、友好的な関係を築くことができる。
- 現実的で実践的:具体的な事実や状況に基づいて判断を下し、実践的な解決策を見つけることが得意。
- 冒険心があり挑戦を楽しむ:新しい挑戦や冒険を楽しむ姿勢があり、周囲にポジティブな影響を与える。常にエネルギッシュで活発な印象を与え、周囲を活気づける。
- せっかちで短気:行動力がある反面、せっかちで短気なところがある。計画や慎重な判断を好まないことがある。
- リスクを取りすぎる:リスクを恐れずに挑戦する姿勢があるため、無謀に見えることがある。
- 細部に気を配らない:大局的な視点に重きを置き、細部に気を配らないため、重要なディテールを見落とすことがある。
- 他人の意見を無視することがある:自分の考えや判断に自信を持っているため、他人の意見を無視することがある。
- 感情に対する配慮が不足する:感情的なサポートや配慮が不足することがあり、他人の気持ちを傷つけることがある
ESTPに対する私の印象は、良い意味での「快楽主義者」。
ENTPと同じくせっかちで、頭の回転が速いが、ENTPと違うところは現実に即して、思ったらすぐ行動する度合いがENTPよりさらに高い。中学高校のスクールカーストでは上位だっただろう。なんだかんだ面倒見のいい、気さくな親分的な存在。
また、補助機能がTiなので、あっさりさっぱりした性格で、歯に衣着せぬ単刀直入な物言いをするイメージがある。それで他人とぶつかることもあるだろうが、本人がそれをひきづることはほぼない。
未来への不安などをあれこれ妄想して心配するということはほぼなく、「いまここ」を周りの人たちと一緒に純粋に楽しめるし、現実の状況に応じて臨機応変に対応できるので、状況が変わったとしてもその時々で本能的にうまくアジャストできる。行き当たりばったりではあるが、物怖じせずに、とりあえず動きながら考える。突然、予定外の行動をとることがあり、周りを巻き込むことがあるため、周りが混乱することもある。また、時間を無駄にすることを嫌う。
人生楽しんでいる度合いでいくと、MBTIで1位2位を争うのではないかと思う。
劣等機能の内向的直観(Ni)を強化するには
ESTPは劣等機能である内向的直観(Ni)が相対的に最も発達していない。
内向的直観は、将来の可能性やパターンを内面的に洞察し、深い理解を得る力。これを強化するためには、意識的な努力と練習が必要。
静かな時間を持つ
- 日常生活の中で静かな時間を持ち、内省する習慣を身につける。瞑想や深呼吸、ジャーナリングなどを通じて、内面的な洞察を深める
本を読む習慣をつける
- 特に哲学、心理学、未来学に関する本を読むことで、内面的な洞察を深める。これにより、将来の可能性やパターンについての理解を深める
内向的なタイプの人と交流する
- 内向的直観(Ni)を得意とするタイプ(INTJやINFJなど)の人と交流し、その考え方やアプローチを学ぶ。これにより、異なる視点や洞察を得ることができる。
異なるタイプを尊重するために学ぶ必要があること
ちなみに、この内向的直観(Ni)が最も発達しているタイプは、INTJと INFJ。INTJとINFJは、いつも頭の中で将来の可能性やパターンを考えている。
現実の状況だけではなく将来の可能性を見据えて行動を判断しようとするINTJやINFJの姿勢は、バランスを取る上で役立つかもしれないし、参考になるところも多いだろう。
静かに内省することそのものが挑戦することでもあり、何かをすることからでは得られないような洞察を提供してくれるものであることを、ESTESTPは異なるタイプを尊重するために学ぶ必要がある。
コミュニケーションの特徴
直接的で率直
- ESTPは思ったことを率直に口にし、回りくどい表現を避ける。意見や感情を明確に伝えることを好む。
現実的で具体的
- 抽象的な話よりも、具体的で現実的な情報に基づいて話を進めることを好む。具体的な例や実際のデータを使って説明する。
アクティブでエネルギッシュ
- 話し方や態度がエネルギッシュで活気に満ちている。話しているときのボディランゲージや声のトーンも活発。
即時的で反応が早い
- その場の状況や相手の話に即座に反応する。素早い判断と行動が得意。「それはいいアイデアだ。すぐに試してみよう。」
社交的で親しみやすい
- 初対面の人ともすぐに打ち解け、親しみやすい雰囲気を作り出す。ユーモアを交えた会話も得意。
問題解決志向
- 会話の中で問題点を見つけ、その場で解決策を提案することを好む。行動に移すことに重きを置く。
リスクを恐れない
- リスクを取ることに対して前向きで、挑戦することを恐れない。大胆な提案や行動をすることが多い。「このチャンスを逃したくない。やってみよう!」
感情を重視しない
- 感情的な議論よりも、論理的かつ実際的な議論を好む。感情表現は控えめで、論理的に話を進める。
結果志向
- 過程よりも結果に重きを置く。成果を出すためにどのような手段が効果的かを考える。また、意思決定が速く、長時間考え込むことはあまりない。迅速に結論を出し、次の行動に移る。
ストレス時の反応と改善のためのポイント
ESTPはストレスに晒された時、主機能である外向的感覚(Se)が過度に発現したり、普段あまり使われていない劣等機能である内向的直観(Ni)が浮上してくることで、一連の典型的な反応を引き起こすことがある。
あまりにも構造だっていたらい序列がありすぎることや、身体的な動きを制限するような状況に対して、ストレスを感じやすい。
ストレス時の反応
- 過度な行動主義:ストレス下では、ESTPはさらに行動的になり、問題を解決しようと過剰に動き回る。これにより、焦りや不安が増幅されることがある。「何かしないと気が済まない!とにかく動こう。」
- 感覚的な刺激を求める:ストレスを感じると、ESTPは感覚的な刺激を求めることが多くなる。例えば、過度な運動、飲食、ショッピングなどに走ることがある。
- 衝動的な決断:ストレス時には、衝動的な決断を下すことが増える。通常なら慎重に考えるべき状況でも、急いで結論を出し、後で後悔することがある
- 対人関係の悪化:イライラしやすくなり、他人に対して攻撃的な態度を取ることがある。これにより、対人関係が悪化することがある。
- 内向的直観(Ni)の過剰発現:普段はあまり使わない内向的直観(Ni)が過剰に働き、極端な未来の不安や悲観的なシナリオを考えるようになる。
改善のためのポイント
リラックスする時間を持つ
- 日常的にリラックスする時間を持ち、過剰な行動を抑える習慣をつける。瞑想やヨガ、深呼吸などのリラクゼーション法を取り入れる。
計画を立てる習慣をつけ
- 衝動的な決断を避けるために、計画を立てる習慣を身につる。大事な決断を下す前に、まず計画を立ててリスクを評価する。週の始めに1週間の計画を立て、予定を見通して行動するなど
内省の時間を持つ
- 自己疑念や無力感を感じたときに、内省する時間を持つ。内向的直観(Ni)を強化するために、未来について深く考える習慣をつける。