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【ISFJ】擁護者。外向感情を伴った内向感覚タイプ(MBTI)

ISFJ
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はじめに

MBTIの各性格タイプに関して、下記観点からまとめておこうと思う。

  • 世間の印象
  • 主機能と補助機能の特徴と、判断プロセス
  • 周囲に与える印象
  • 劣等機能と劣等機能の強化方法
  • コミュニケーションの特徴
  • ストレス時の反応と改善のためのポイント

今回は、ISFJについて。

ISFJに対する世間の印象

ISFJでググってみると、関連検索として「ISFJ 擁護者」「ISFJ 思いやり」「ISFJ 調和」「ISFJ 優しい」などが出てくる。

「擁護者」と称され、有名人は、マザー・テレサ、セリーナ・ゴメス、ビヨンセなどが挙げられる。

Si-Ne:外向感情を伴った内向感覚タイプ

ISFJの認知機能は発達している順番に下記

  • 主機能(自分で最も気づいている機能):内向的感覚(Si)
  • 補助機能(十分機能していても、自分で気づきにくい機能):外向的感情(Fe)
  • 第三機能:内向的思考(Ti)
  • 劣等機能:外向的直観(Ne)

各認知機能がどのように個人の知覚と行動に影響を及ぼすかを、一言で表すと下記

認知機能内向 (i)外向 (e)
直観 (N)パターン認知 – 内面での洞察と未来予測新しい可能性の探索 – アイデアと抽象概念の探求
思考 (T)論理的分析 – 内面での理論の構築と思考の整理客観的判断 – 効率と公正さを求める意思決定
感情 (F)深い共感 – 個人的感情や価値観の深い理解社交的調和 – 他者との感情的なつながりの形成
感覚 (S)現実の詳細 – 内面での具体的な記憶と体験の反映実際の体験 – 外部世界との直接的な交流と行動

Si-Fe:過去の経験や事実に基づいて、他人の感情やニーズを考慮して最適な対応方法を判断する。

主機能と補助機能の特徴と判断プロセス

内向的感覚 (Si):現実への焦点 ISFJの主要機能である内向的感覚は、過去の経験や詳細にわたる事実を基に、現実の世界を理解し、評価することに長けている。ISFJは一貫性や秩序を重んじ、既存の枠組みを遵守する傾向がある。日常生活においては、計画性や注意深さが特徴で、信頼できる実践的なアプローチを取ることが多い。

外向的感情 (Fe):社会的調和 ISFJの第二機能である外向的感情は、他者との関係性や社会的調和を重視する。周囲の人々との調和を保つことが重要であり、他者にとってどのような行動が最も有益かを考える。

例えば、ISFJが新しいプロジェクトに取り組む際の判断プロセスは以下のようになる。

まず、Siを使って以前のプロジェクトで成功した方法を思い出し、それに基づいて現在のプロジェクト計画を立てる。過去の実績から得た教訓を活かし、細部にわたる計画を立てるる。次にFeを使ってチームメンバー一人ひとりの役割や感情に配慮し、全員が快適に作業できる環境を整える。チームの意見を聞き入れ、全員が納得する形でプロジェクトを進めるようにする。

ISFJは第二機能にFeがあるので承認欲求が強く、自分がどうしたいかではなく、周りから自分がどう見えるかが重要で、ある意味それが自分のしたいこと。なので、自分1人の時は、他人の目を気にする必要がないため、食事や身の回りのことに対して適当になることがある。あまり細かいことにこだわらず、即断即決で物事を進めることが多い。

一方で、他人と一緒にいる時は、相手の意見や感情に配慮するあまり、自分の意見を強く主張せず、優柔不断になりがち。相手に合わせることで、関係性を円滑に保とうとする。

ISFJとISTJの違い

ISFJとISTJは、どちらも主機能として内向的感覚(Si)を持つが、補助機能が異なるため、認知機能の組み合わせや行動の優先順位に違いがある。

どちらも過去の経験や記憶に基づいて現実を評価し、理解するが、ISFJは他者に対して共感的で、支援的な態度を取る傾向があるのに対して、ISTJは他者に対して論理的で、客観的なアプローチを取る傾向がある。

ISFJとINFJの違い

ISFJとINFJは、どちらも補助機能として外向的感情(Fe)を持つが、主機能が異なるため、認知機能の組み合わせや行動の優先順位に違いがある。

どちらも、目的の実現のために他者に対して共感的で、支援的な態度を取るが、ISFJが具体的で過去の経験に基づく情報を重視するのに対して、INFJは内向的直感(Ni)を主機能として持ち、抽象的で未来の可能性や洞察に基づく情報を重視する。

周囲に与える印象

  • 思いやりがある:ISFJは他人の感情やニーズに敏感で、支援的な態度を取る。周囲の人々に対して親切で、困っている人を助けることが多い。
  • 共感能力が高い:他人の気持ちを理解し、共感する能力が高い。人間関係を円滑に保つことが得意。
  • 保守的で慎重: 過去の経験や既存の枠組みを尊重し、安定性や伝統を重んじる傾向がある。リスクを最小限に抑えるために慎重に行動し、注意深く物事を進める。
  • 控えめで内向的: 社交的な場では控えめで、内向的な印象を与えることが多い。
  • 柔軟性に欠ける: ISFJは一度決めた計画や方法を固守しがちで、新しい状況や変化に対して柔軟に対応するのが難しいことがある。新しいアイデアや未経験のアプローチに対して保守的で、変化を受け入れるのが遅いことがある。

私の印象では「献身」という言葉がもっとも似合うタイプ。

ISFJは他者依存度・承認欲求が良くも悪くも強く、「自分がしたい事=周囲から期待されている役割」なので、自分自身の意思や希望が曖昧になりがち。上司や同僚から「ISFJは何がしたいの?どういうキャリアを歩みたいの?」などと自分の意思を問われたとしても、そもそもないというか、「自分がしたい事=周囲が求めていること、周囲からの期待に応えられて、相手が満足している状態が最善」なので口篭ってしまう。

かつ、調和的で自己主張をあまりしないので、上司から「実際のところ何を考えているか分からない」と誤解されることがある。これにより、便利屋として利用されてしまう危険性もある。

完全な他人への奉仕の精神というよりは(そういう人もいるかもしれないが)自分自身の満足のために他者をサポートしていることも多い。ISFJにとっては他者をサポートして、他者が満足している状態が、自分自身が満足感を得ている状態と同義なのである。

劣等機能の外向的直観(Ne)を強化するには

ISFJは劣等機能である外向的直観(Ne)が相対的に最も発達していない。

この機能は、新しいアイデアや可能性を探求し、既存の枠組みを超えた発想をする能力。ISFJにとって、この機能は未発達であり、ストレスや不安を引き起こすことがある。

新しい経験を受け入れる

新しい場所に行ったり、未知の活動に挑戦したりして、慣れ親しんだ環境から一歩踏み出すことで、外向的直観を鍛える。また、本や映画、ゲームなどで、現実を超えた世界に触れることで、Neを刺激する。あまり考えずに、すぐに実行してみることが大事

クリエイティブな活動を取り入れる

絵を描く、書く、音楽を作るなど、創造的な活動を日常に取り入れることで、Neを活性化させることができる。

ブレインストーミングを試みる

制約のないアイデア出しの時間を設け、自由に考えを広げる練習をする。これは、新しい視点や可能性を探る助けになる。異なる意見や視点を持つ人々と交流し、彼らの考えを理解しようとすることで、Neの発達を促す。通常より2-3人多くの人に、問題解決のプロセスに関わってもらうなど。

異なるタイプを尊重するために学ぶ必要があること

ちなみに、この外向的直観(Ne)が最も発達しているタイプは、ENFPとENTP。ENFPとENTPは、新しいアイデアや可能性を探求するのが得意で、いつも外向きにアンテナが開かれている感じ。

ISFJからすれば、ENFPとENTPは、いつもふわふわと新しいことばかり考えて妄想しすぎじゃない?と見ていて不安になるかもしれないが、ENFPやENTPの新しいアイデアや可能性を探求する姿勢は、ISFJがバランスを取る上で役立つかもしれないし、参考になるところも多いだろう。

分析的でかつ臨機応変な人は、その人なりの配慮を示しているということを、ISFJは異なるタイプを尊重するために学ぶ必要がある。

コミュニケーションの特徴

間接的な表現(察して)

  • 直接的な表現を避け、間接的な方法で意見を述べることがある。特に否定的な意見や批判をする際には、相手を傷つけないように気を遣う。

実用的な話題

  • 実用的で具体的な話題を好む。抽象的な理論やアイデアよりも、現実的で実践的な情報に興味を持つ。

控えめで内向的

  • 自分の意見を強く主張することは少なく、控えめな態度を取る。他人の意見を尊重し、自分が前に出るよりもサポート役に回ることが多い。

調和を重視

  • コミュニケーションにおいて調和を重視し、対立を避ける傾向がある。意見が分かれる場合でも、穏やかに話し合い、妥協点を見つけようとする。

保守的で伝統重視

  • 新しいアイデアよりも、過去の経験や既存の枠組みに基づいた話し方を好む。
  • 方針転換や苦手なことを指示されると、心の中で拒否反応が出る。ただ態度に思い切りは出さないが、察してほしいと思いながらやんわり出す。

ストレス時の反応と改善のためのポイント

ISFJはストレスに晒された時、主機能である内向的感覚(Si)が過度に発現したり、普段あまり使われていない劣等機能である外向的直観(Ne)が浮上してくることで、一連の典型的な反応を引き起こすことがある。

議論や論争が起きたり、意見の不一致が長引いたりすると、嫌悪感や動揺を覚える。

ストレス時の反応

  • 過剰な義務感によるストレス:主機能である内向的感覚(Si)が過度に発現し、細部に過度にこだわるようになる。小さなミスや不備に対して過剰に反応し、物事の全体像を見失うことがある。
  • 過度の詳細への固執:主機能である内向的感覚(Si)が過度に発現し、些細な詳細に固執しすぎる。小さなミスや不完全な部分に過剰に反応し、全体の進行を阻害する。
  • 感情の抑制:ストレスが高まると、感情を内に閉じ込め、他者に対して自分の困難を見せないようする。このため、孤立感や孤独感が増すことがある。
  • 批判に敏感:他者からの批判や否定的なフィードバックに敏感で、自己評価が下がることがある。これにより、自己肯定感が低くなることがある。
  • 外向的直観(Ne)の暴走:普段あまり使われない劣等機能である外向的直観(Ne)が浮上し、極端な可能性やシナリオを考えすぎる。最悪のシナリオや不合理な恐れに悩まされ、不安感が増す。
  • 完璧主義の増加:すべてを完璧にしようとするプレッシャーを自らにかけ、他者にも完璧を求めることがある。この結果、自分自身や周囲の人々に対して過度に批判的になることがある。
  • 身体的な症状:ストレスが身体に影響を及ぼし、疲労感や頭痛、消化不良などの身体的な症状が現れることがある。これにより、さらにストレスが増すことがある。

改善のためのポイント

  • リラックスする時間を持つ:ストレスを感じたときは、リラックスする時間を確保し、過度に細かいことに固執しないようにする。散歩や瞑想などのリラクゼーション技法を試す。
  • 柔軟な思考を促す:新しい視点やアプローチを試してみることで、過度の詳細への固執を防ぐ。他人の意見を取り入れることで、視野を広げる。
  • ポジティブな視点を持つ:極端な可能性や最悪のシナリオに囚われないように、ポジティブな視点を持つ。日々のポジティブな出来事に目を向け、感謝の気持ちを持つ。
  • バランスを取る:仕事とプライベートのバランスを取り、過度のストレスを避ける。自分の限界を認識し、休息を取ることを心がける。

ISFJはその思いやりと責任感で多くの人々に愛される一方で、変化に対する抵抗や自己犠牲的な態度が課題となることがある。このバランスを保ちながら、ISFJは自分自身のニーズにも注意を払うことが重要。

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