【ENFP】運動家。内向感情を伴った外向直観タイプ(MBTI)

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はじめに

MBTIの各性格タイプに関して、下記観点からまとめておこうと思う。

  • 世間の印象
  • 主機能と補助機能の特徴と、判断プロセス
  • 周囲に与える印象
  • 劣等機能と劣等機能の強化方法
  • コミュニケーションの特徴
  • ストレス時の反応と改善のためのポイント

今回は、ENFPについて。

ENFPに対する世間の印象

ENFPでググってみると、関連検索として「ENFP 頭おかしい」「ENFP 顔がいい」「ENFP 人たらし」「ENFP 恋愛 向いていない」などが出てくる。

「運動家」と称され、有名人・キャラでは、ウィル・スミス、ロビン・ウィリアムズ、スパイダーマンなどが挙げられる。昔は、広報運動家みたいな名前だったと思うのだが、運動家のみになったのか。

Ne-Fi:内向感情を伴った外向直観タイプ

ENFPの認知機能は発達している順番に下記

  • 主機能(自分で最も気づいている機能):外向的直観(Ne)
  • 補助機能(十分機能していても、自分で気づきにくい機能):内向的感情(Fi)
  • 第三機能:外向的思考(Te)
  • 劣等機能:内向的感覚(Si)

各認知機能がどのように個人の知覚と行動に影響を及ぼすかを、一言で表すと下記

認知機能内向 (i)外向 (e)
直観 (N)パターン認知 – 内面での洞察と未来予測新しい可能性の探索 – アイデアと抽象概念の探求
思考 (T)論理的分析 – 内面での理論の構築と思考の整理客観的判断 – 効率と公正さを求める意思決定
感情 (F)深い共感 – 個人的感情や価値観の深い理解社交的調和 – 他者との感情的なつながりの形成
感覚 (S)現実の詳細 – 内面での具体的な記憶と体験の反映実際の体験 – 外部世界との直接的な交流と行動

Ne-Fi:新しい可能性やアイデアを探し、それを自分の感情や価値観で判断する

主機能と補助機能の特徴と判断プロセス

外向的直観(Ne):新しい可能性の探索

外向的直観(Ne)は新しいアイデアや可能性を探求し続ける機能を意味する。新しいアイデアや可能性を探求する時には、積極的に外界との関わりを持つ。具体的には、異なる背景や価値観を持つ人とよく対話する、読書、映画、旅行をするなど。そうした外界との関わりを通じて、新しいインスピレーションを得る。外界の情報やアイデアの間に直感的なつながりを見つけ出し、それを基に新しい概念を構築しようとする。

内向的感情(Fi):自分の価値観を重視

Fiは内面的な価値観や信念を重視する機能。ENFPは、自分の倫理観や感情に忠実であり、他者の期待に左右されず、自分の価値観に基づいて行動する。

Ne-Fiの組み合わせにより、ENFPは外部からの刺激を受けつつ、内面的な価値観に照らして評価し、行動に移す。

ENFPとENFJの違い

ENFPとENFJは、ともに外向的で感情を重視する性格タイプだが、認知機能の組み合わせや行動の優先順位に違いがある。

ENFPは外向的直観(Ne)を主機能とし、新しい可能性やアイデアを探求しながら、自分の内面的な価値観(Fi)に基づいて行動する。一方、ENFJは外向的感情(Fe)を主機能とし、他者の感情やニーズを優先しながら、未来のビジョン(Ni)を考える。ENFJの方が「他人からどう思われるか」を重視する。

あと、PとJの違いもあり、ENFPはどちらかというと飽きっぽく、結果が見えてくると、やる気がなくなるのに対して、ENFJは計画を立ててきっちり最後までこなす。

ENFJは達成するビジョンが見えないと挫けがちだが(Ni)、ENFPはまずやってみようと行動し、興味があることを次々と探求する傾向がある。

ENFPとENTPの違い

ENFPとENTPはどちらも主機能として、外向的直観(Ne)を持つが、補助機能の感情(F)と思考(T)の違いにより、行動や認知の優先順位にいくつかの違いが出てくる。

ENFPは内向的感情(Fi)を通じて自分の価値観や感情に基づいて行動し、他者との深い感情的なつながりを重視する。一方、ENTPは内向的思考(Ti)を通じて論理的な分析や効率的な解決策を重視し、知的な刺激を求める傾向がある。これにより、ENFPは共感と感情的な支援を重視し、ENTPは論理的な議論と効率性を重視するという違いが出てくる。

ENFPが、「私はこのプロジェクトに熱意を感じている」「このアイデアは私にとってとても大切です」といった、自分の感情に基づいた発言をするのに対して、ENTPは「効率的に考えると、この方法が最適」「あなたの視点は興味深いが、別の観点から見ると…」といった論理的な議論と効率性に関する発言を展開しがち。

周囲に与える印象

  • エネルギッシュで情熱的:ENFPはエネルギッシュで情熱的な人として見られる。常に新しいアイデアを持ち、積極的に活動するため、周囲にポジティブなエネルギーをもたらす。
  • 共感力が高い:ENFPは共感力が高く、他者の感情やニーズを理解し、支援することが得意。友人や同僚からは、優しく理解ある人として信頼される。
  • 柔軟で適応力が高い: 変化に対して柔軟であり、様々な状況に迅速に適応できるため、周囲からは頼りになる存在と見なされる。
  • 社交的で親しみやすい:ENFPは社交的で親しみやすく、すぐに多くの人と打ち解ける。そのため、周囲からはフレンドリーで付き合いやすい人として好まれる。
  • 飽きっぽく一貫性に欠ける:新しいことに興味を持ちやすい反面、飽きっぽく、一つのことに長く集中するのが難しいため、周囲からは一貫性に欠けると見られることがある。

ENFPはエネルギッシュで創造的、共感力が高く、社交的な人物として周囲に良い印象を与えるが、飽きっぽさや感情的になりやすい点、計画性の欠如、過度な理想主義、対立回避の傾向などが課題となることがある。

自分の知り合いでENFPが何人かいて、もちろん各機能の割合によってENFP度のグラデーションもあるが、典型的なENFPは、まさしく上記に列挙した印象そのもの。「ノリがよい」という言葉は、まさしくENFPのためにあるといっても過言ではない。臨機応変で新しいアイデアに対して柔軟で、社交的だが、すぐに飽きる感じ。熱しやすく冷めやすい。対人関係の距離感、バランスが非常に良く、誰からも憎まれない感じ。

ただ、ENFPのバランスがうまく取れていない状態だと、人と一緒に過ごす時に、その場の空気を壊すまいと無理して外交的に振る舞って、一見あっけらかんとして見えていても、その後に1人になった時に心的疲労を感じることもある。

これは、ストレス下では、Fiは内面的な価値観と外部の期待との間で葛藤を感じることがあり、結果として無理して外交的に振る舞うことで、自分の感情と違うのにな、、、、と後で振り返って病むことによる。

劣等機能の内向的感覚(Si)を強化するには

ENFPは劣等機能である内向的感覚(Si)が相対的に最も発達していない。

内向的感覚とは、「過去の経験や具体的な事実に焦点を当てる脳の働き」。時間をかけて蓄積されたデータや経験から、状況を判断し、未来の判断基準として利用する。この機能が強い人は、記憶力が良く、過去の経験をもとに安定した行動を取る傾向がある。

ルーチンの構築

日常生活に簡単なルーチンを導入することから始める。例えば、毎朝同じ時間に起きる、週に数回は同じ時間に運動するなど、小さな習慣を作ることが有効。

過去の経験の記録

日記をつけるか、過去の出来事を振り返る時間を設けることで、内向的感覚を意識的に活用する。これにより、過去の学びや経験が現在の決定にどのように影響しているかを理解するのに役立つ。

詳細への注意

プロジェクトやタスクを通じて、細部への注意を払う練習をする。例えば、仕事のプロジェクトで具体的なデータや事実を詳しく調査し、その情報を基に計画を立ててみるなどが考えられる。

異なるタイプを尊重するために学ぶ必要があること

ちなみに、この内向的感覚(Si)が最も発達しているタイプは、ISFJとISTJ。ISFJやISTJは、しばしば、社会的な規範や伝統を重んじ、信頼性と責任をもって行動する。

変化を求めがちで新しい経験を優先するENFPにとって、ISFJやISTJの安定性や継続性への尊重は、バランスを取る上で役立つかもしれないし、参考になるところも多いだろう。

判断を下すための、強固でかつ人の気持ちが入らないビジネスライクな規則は、他者の状況をよくするために役立つやり方でもあることを学ぶ必要がある。

コミュニケーションの特徴

共感力が高い

  • 感情を率直に表現するため、相手にも感情的なつながりを感じさせる。喜びや悲しみなどの感情をオープンに共有する。
  • 調和や居心地の良さを促進するための方法として、対立を避ける

ポジティブな姿勢

  • 楽観的でポジティブな態度を持ち、会話を明るく前向きに進めることが多い。他人を励まし、元気づけることを得意とする。

柔軟性とオープンマインド

  • 自分の価値観が侮辱されない限り、新しい考えや他者の見解に開かれている。

広範な興味

  • 多様なトピックに興味を持ち、幅広い話題で会話を楽しむことができる。好奇心旺盛で、新しい情報を知ることに喜びを感じる。

飽きっぽさ

  • 同じ話題に長く留まることが難しく、次々に新しい話題に移ることが多い。このため、会話が散漫になることがある。

ストレス時の反応と改善のためのポイント

ENFPはストレスに晒された時、主機能である外向的直観(Ne)が過度に発現したり、普段あまり使われていない劣等機能である内向的感覚(Si)が浮上してくることで、一連の典型的な反応を引き起こすことがある。

ストレス時の反応

  • 過剰なアイデア生成と焦燥感:Neが過度に働くと、ENFPは新しいアイデアを次々と生み出し、焦燥感や落ち着きのなさを感じることがある。多くの可能性を追求しすぎて、どの方向に進むべきか分からなくなる。「あれもこれもやらなきゃいけない気がするけど、どこから手をつければいいのか分からない!」
  • 内向的感覚(Si)の浮上と過去への執着:Siが不健全に発現すると、過去の経験や失敗に執着しがちになる。過去の出来事を繰り返し考え、不安や後悔を感じる。「昔の失敗がどうしても頭から離れない。あの時もっと違うことをしていれば…」
  • 感情の爆発と自己反省:ストレスが溜まると、感情的に不安定になり、突然の感情の爆発を引き起こすことがある。その後、自分の行動を過剰に反省し、自己評価が低下する。「ついイライラしてしまったけど、あれは良くなかった。どうしてもっと冷静になれなかったんだろう?」
  • 集中力の欠如と散漫:ストレス時には、集中力が低下し、物事に集中するのが難しくなる。仕事や日常のタスクに取り組む際に、注意散漫になりがち。 「何をやっても集中できなくて、すぐに気が散ってしまう」

改善のためのポイント

  • 過去の経験から学ぶ:Siの影響で過去に執着しがちになる場合、過去の経験から学び、それを前向きに活かすことを意識する。過去を振り返りつつも、未来へのステップとして捉えることが大切。
  • 現実的な目標設定と計画:小さく具体的な目標を設定し、ステップバイステップで進むことで、過剰なアイデアの生成と焦燥感を抑えることができる。タスクリストを作成し、計画的に行動することが効果的。「今日はこれだけをやる、と決めて実行する」
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