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【地球星人】村田沙耶香:この世は人間を作る工場。働く道具と生殖器

ここでいう普通とは、「働いて生産性を高めること、子孫繁栄のために子供を産むこと」の2つにより焦点を当てているように思う。両親の影響は大きく、子供への期待や両親が思う当たり前の価値観の刷り込みを、村田さんは子供ながらに認識していて、それに対する自分の違和感を小説に投影しているのだろう。

【コンビニ人間】村田沙耶香:五感と無機質な表現が面白い

最初の一文が「コンビニエンスストアは、音で満ちている。」と聴覚から始まっているが、本作品を通じて、コンビニの無機質さと、聴覚をはじめとした五感の表現が多用されており、読んでいてコンビニがワクワクする場所だと想起させてくれる感じがした。

【すべて真夜中の恋人たち】川上未映子:冬の真夜中の光と自己を重ね合わせる

実社会ではあまりうまく馴染めず、息苦しいものの、本人は真面目で、校閲という仕事に対しても直向きに向き合っており、頑張って生きているのであって、昼の大きな光である社会にうまく馴染んでいる一般人の後の、夜の光という存在に自己投影していたのではないかと、考え過ぎかもしれないが、感じた。

【三体】黒暗森林と文化大革命のアナロジー:猜疑連鎖とデタント

「黒暗森林」の中で描かれる猜疑連鎖は、文化大革命時の中国社会に見られた猜疑心と不信感の連鎖のアナロジーである。このアナロジーは、信頼の欠如と不信の連鎖がどれほど破壊的であるかを強調している。最終的には羅輯が自分の計画を盾に、三体人と交渉することで、第二部終了時はデタント(緊張緩和)の様相を呈して終わる

【サーキット・スイッチャー】安野貴博著。完全自動運転が実現した未来の功罪

7月7日に行われる東京都知事選に立候補中の安野貴博さん著の、第9回ハヤカワSFコンテストで優秀賞を受賞したSF小説。臨場感あふれる自動運転の未来と、テクノロジーを駆使した劇場型犯行のスリリングさ、現システムの陥穽をついた鮮やかさと魅力あふれる作品になっている。

【日本人とドイツ人】比べてみたらどっちもどっち。雨宮 紫苑

ドイツには、日本的な部活はない。そのかわり、フェアアイン(Verein)がある。この市民クラブのいいところは、学校外に居場所を見つけられること、そしていろんな人と交流できることだ。世代間交流は、視野を広げたり将来について考える際、とても重要になる。
子育て

【中学受験】中受関連の小説を一通り読んでみた結果

親がはまりがちな中学受験沼トラップ。1)自分が勉強してこなかったので、子供の受験で取り戻そうとする。2)塾のクラスや持ち偏差値に必要以上にこだわる。3)中学受験を、コスパ・タイパで考えてしまう。ここまでお金と時間をかけたら後には退けない。4)自分が優秀なので、子供もできると思い込む
本・考察

【ブログ】「自分メディア」はこう作る!(by ちきりん)

ちきりんさんと言えば、言わずと知れた有名ブロガー。最近はブログ記事ではなくVoicyでの音声配信に主軸を移されているが、当時のちきりんさんの戦略的ブログ運営記が綴られている。なめらかに発音(発声)できる文章を書くこと:最後には必ず音読し、スラスラ読めるよう「てにをは」や 語彙 を整える。
本・考察

【戦略プロフェッショナル】三枝匡:シェア逆転の企業変革ドラマ。戦略と戦術の違いとは!?

会社やサービスの現状と課題を「マクロな市場環境の視点も含めて客観的に」認識し、限られた人的リソースの中でベンチャーが勝つべき戦略をどのように立て、実行すべきかの一連を描いている。「絞り」と「集中」で、どんな小さいセグメント市場でも良いのでルート1を狙ってNo.1になること。