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【クリエイターエコノミー】NewsPicksによるクリエイター経済圏形成の取り組み

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NewsPicksトップ画面UI/UX変更:良い点と慣れない点

2023年10月にNewsPicksのトップ画面のUIが、ガラッと変更したことに気づいた。

前はサムネの画像重視だったのが、テキストの占める割合が多くなり、(そのおかげで)余白も相まって、白基調になり、見やすくなった気がする。

出典:NewsPicks

キュレーターを前面に押し出すトップ画面の仕様に
→より人同士にフォーカスさせたいという意図なのか?

あとは、キュレーター自身が、キュレーションした記事をSNSなどで拡散してくれるだろうから、拡散効果の意図もありそう。

ただ、個人的に、トップに出てきたニュースをクリックした時に、ニュースの全文が見られない(キュレーターが要約したコメントのみが見られる仕様なのか?)のは、元のUIに慣れていたからか結構戸惑っている。せめて、続きを読むリンクを表示して、ニュース全文を読めるようにしてほしい。まぁ、慣れの問題か?

NewsPicksはプロダクト施策・クリエイター経済圏形成の取り組みという観点で、勉強になるところが多いと思っているので、これまでのNewsPicksのクリエイター経済圏施策について、勉強がてらまとめる。

キュレーターの出現

こちらは、NewsPicksのニュースキュレーター採用募集ページ

https://www.wantedly.com/projects/1045592

やる業務
・最新情報の収集と必要ニュースの抽出
・NewsPicks内で反響の大きいニュースの収集
・(必要に応じて)記事へのコメント ・速報ニュースの選別 など
・最低週3日勤務可能な方。勤務時間は1日3時間×3日の9時間/週を想定しています(土日の勤務もあり) ※朝5:30〜8:00または9:00までの勤務

ニュースにコメントを添えるのは、知識と労力がかかるし、すでにProピッカーを含めて、ある程度充足できていると思うので、キュレーションだけ外出しして募集しているのが面白い。

勤務時間を朝5:30〜8:00と、朝の通勤前や通勤時間にビジネスパーソンが読むであろうタイミングに間に合うように、かなりの早朝時間の勤務に限定しているのもなるほどと感じた。

元々、NewsPicksはニュースへのコメントサービスから始まっていて、2022年からコメントとは別にキュレーションするだけのキュレーターを集め始めたのはとても興味深い。ユーザーが興味ありそうなニュース記事をトップ画面に表示するだけなら、レコメンドアルゴリズムを用いればよいと思うのだが(SmartNewsなどはそうだと思う)、あえて人を介在させているあたりが面白い。より人同士にフォーカスさせたいという意図なのかな。

音声プラットフォームのVoicyも、政治・経済・社会などのモーニングニュースを一部ピックアップして声で紹介するキュレーター「Voicy公式ニュースパーソナリティ」を定期的に募集している。仕組みとしては似ている。

https://voicy.jp/channel/95

https://japan.cnet.com/release/30813138/

確か、以前にvoicyの朝のニュース聞いていた時に、パーソナリティの学生の方で「魅力的なニュースが多いので、ユーザーが興味ありそうな記事をピックアップするのが楽しくもあり、大変です、頑張ります」と言っていたのを聞いたことがある。キュレーターとコメンターではそもそも求められるケイパビリティも下記のように異なるのだろう

・コメンターは、自分視点で自分が興味ある記事に対して専門知識をもとにコメントする(ことに興味があるしプラットフォーマー側も価値を置いている)

・キュレーターは、自分視点というよりは、よりユーザー視点で、ユーザーがどんな記事なら興味を持つかなというマーケットドリブンで、数多くのニュースを見ながら記事を厳選する(自分が興味のない記事も一通り読む。自分が興味なくてもNewsPicksのターゲット層が興味ありそうだと思ったらキュレートする)+勤務時間の制約がある。

NewsPicksトピックスによるコンテンツの染み出し

出典:【新サービス】NewsPicksトピックス、始まります

https://newspicks.com/news/6299011/body/

クリエイター経済圏形成+自社だけでは解説しきれない記事に対して、ユーザー個人が自らの知見を発信する場として2021年11月から開始

  • フォロー必須→コンテンツ起点で人同士を繋げて、この人のコンテンツを読みたいに移行
  • 記事は有料も設定可→クリエイターが発信による対価を得られる経済的インセンティブも設定
  • トピックスのオーナーの人数は、最初16名に限定して、段階的に広げていく(これは、どのプロダクトでもやること。最初は小さく仮説検証回すのと、質を担保するため)
  • トピックスの発信者は、最初はNewsPicksが直で声をかけていたが、そのあとは、公募審査制にいこう

https://corp.newspicks.com/info/20230426

出典:NewsPicks
出典:NewsPicks

NewsPicks着想経緯と初期のインフルエンサー戦略

  • ユーザベース創業者の梅田さんが、前職の投資銀行時代に「職場の先輩がニュースに対してコメントしている内容にこそ価値があった」という、原体験から開発。
  • ニュース記事とコメントの主従を逆転させた+ヤフーのように誹謗中傷にならないために原則実名投稿とした(誹謗中傷になるかどうかに実名匿名が関係するかは、実際は結構議論分かれているところではあるが)+コメントに対して返信できない仕様にして炎上リスクを低下させた

コメントがマウント合戦になっているとか意識高い系メディアとか、一部批判はあるものの、個人的には多様な視点が参考になるし勉強になる

創業初期のNewsPicksのインフルエンサー戦略に関しては、こちらの記事がとても参考になった。
https://industry-co-creation.com/management/3979

出典:地道なテレアポから始まった「NewsPicks」のインフルエンサー戦略

地道なアポ取りが現在の成長につながる

そこは徹底的に拘りまして、地道に堀江さんだったり、佐山さんだったり、楠木さんだったり、「この人が選んだニュース見たいよね」「この人がコメントしているニュース見たいよね」という人たちに、地道にコールドコール(紹介なしに電話すること)をしたりして、アポを取って行きました。

地道なテレアポから始まった「NewsPicks」のインフルエンサー戦略

最初の0→1の立ち上げは、泥臭く色んな人にサービスコンセプトを説明して理解・共感してもらって参加してもらうことが必要だなと。

その他:参考になるところをつらつらと

記事タイトルの【】の中身

Newspicksは記事のタイトルの始めに【XX】とつけていることが多く、そのままSNSでも用いている。【】の中身を、興味を引くキャッチーなフレーズにしていて、タイムラインでも目に留まるように工夫している。

出典:NewsPicks

【】の中身の用語は大きく3つに分かれている

1)キャッチーな単語

・意外 / 解剖 / ミニ教養 / 解説 / 初告白 / 保存版 / 独占 / 3分解説 / そもそも理解 / 注目 / 徹底解説 / 図解 / 大解剖 / 盲点 / 革命 / 分裂 / 急上昇 / 世界初 / 日本初 / 週末に読む / 本質 / 衝撃 / 実践 / 読書 / 検証 / 新教養 / 警鐘 / 社長反論 / 超入門 / ドキュメント / 爆速 / 簡単 / 特別版 /

参考になる単語が多い

2)企業名・人物名 ・メルカリ / 成田悠輔 / 前澤友作 / 森岡 毅

単体名で知名度がある場合には、その名前を使っていることが多い

3)キャッチーなフレーズ ・トップが語る / 教えてXXX / 感動のある文章術

経済メディア市場動向

こちらに関しては、下記の対談動画が参考になった。
https://newspicks.com/news/8342373/

ビジネス動画メディアは、現在大きく3プレイヤーがいる状況

  • PIVOT:動画に特化したビジネスメディア。活字から動画に市場が移っているという認識。スタートアップなのでスピード力×ビジネスで勝負
  • ReHacQ:スピード×エンタメ(創業者がバラエティ出身)で勝負
  • NewsPicks:創業から10年たち、社員も増えてスピード感は上記2社のスタートアップと比べるとどうしても遅くなっている。取材力が高い

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