はじめに
プレスサイトでプレスリリースを出そうと思うが、 たまたま、最近読んだアマゾンに関する本「Amazonの最強の働き方」でプレスリリースに関しても掲載してあったので、記載しておく。
Amazonが推奨するプレスリリースの書き方
プレスリリース(PR) の部分は2つか3つのパラグラフで構成され、1ページ以内に収める。FAQは5ページ以内に収める。
ページ数や言葉数を増やしても、プロダクトやサービスの評価が高まることはない。自分たちがいかに素晴らしい仕事をしたかを見せつけるのが目的ではない。
アマゾンの最強の働き方――Working Backwards
プレスリリースの6つの構成要素
- ヘッダー:商品名を、リリースの読者(商品がターゲットとする顧客) が理解できるように、冒頭にワンセンテンスで記す。
- サブヘッダー:商品がターゲットとしている顧客を特定し、この新商品を使うことで得られるメリットを説明する。ヘッダーの直後にワンセンテンスで記す。
- 概要:冒頭にリリースを行うメディア名、都市名、リリースの配信日を記載し、商品の概要を述べる。
- 現在の問題:新商品が解決しようとしている課題を明確にする。顧客の視点から提示することがポイント。
- 解決方法:商品について詳しく説明し、それが顧客の抱えている問題をいかに解決するかを述べる。複雑な商品であれば、複数のパラグラフが必要かもしれない。
- コメントの引用と購入方法:最後に、プレスリリースの発信者もしくは企業のスポークスパーソンのコメントと、この商品に魅力を感じている潜在的利用者のコメントを引用する。そして、商品は 簡単に入手できるという事と、詳しい情報を掲載したページや購入申し込みページへのリンクなどを記載する。
スマート宅配ボックス「メリンダ」のPR例
ヘッダー: ブルー社、スマート宅配ボックス「メリンダ」を発表
サブヘッダー:スマート宅配ボックス「メリンダ」で、ネット通販や食料品宅配サービスの荷物を安全に受領・保管することが可能に。
概要:PRニュースワイヤー、ジョージア州アトランタ、2019年 11 月5日 本日ブルー社は、スマート宅配ボックス「メリンダ」を発表しました。メリンダにより、ネット通販や食料品宅配サービスの利用者は、チルド荷物を安全に受け取り、冷蔵保管することが可能になります。
現在の問題:今日、ネット通販利用者の 23%が自宅玄関先から荷物を盗まれた経験があり、 19%が配達された食料品が傷んでいたという経験をしています。
解決方法:メリンダがあれば、荷物が玄関先から盗まれたり、届いた食料品が傷んだりする心配は無用。荷物が届くとすぐに通知を受けることができます。最新テクノロジー満載のメリンダの価格はわずか299ドルです。
コメントの引用と購入方法:ブルー社CEOリサ・モリスは、 以下のように述べています。「メリンダはネットで買い物をする人たちに 安全と利便性を提供する画期的な製品です。(中略)」 メリンダは、keepitcoolmedina.comまたはamazon.com, walmart.comのウェブサイトから注文可能。またウォルマートその他の大手小売店でも販売しています。
アマゾンの最強の働き方――Working Backwards
プレスリリースの書き方11のポイント(共同通信・PR TIMES)
プレスリリースの書き方について、他にもアドバイスしているものがないかと探したところ、共同通信やPR Timesの記事でポイントを述べているものを発見。 サービス対象ごとにテンプレートも掲載されている。
こちらは、プレスリリースの書き方に関して、先程のAmazonのPR文作成と比べると、より具体的な文字数やフォーマットに着目している。
プレスリリース全体に関して
- 文字数は500-1500文字程度・A4サイズに換算すると1枚(標準的には1,440文字(40字×36行)。空白を入れることを考えると800字程度)にまとめるのが理想。多くても2枚以内。それ以上の場合には添付資料などで補足
タイトル・見出し
- 30文字前後
リード文
- 5-6行・結論から先に書く
- 5w2h(Who、What、When、Where、Why、How、How much)を意識して書く
本文
- リード文に書いたことをさらに詳しく書く。特にWhy(なぜ)」の要素を詳しく展開する
- 「何が新しい情報なのか」を簡潔に伝えることが重要
- メディア向けには「結、起(背景)・承(本題)・転(展開)」(=PREP法)の構成で結論から書く。
- 生活者向けでは、話が伝わりやすいように一般的な「起承転結」のほうが受け入れられやすい場合がある。メディア向けと生活者向けでプレスリリースを書き分け、 配信先に合う内容にする
- (可能なら)トレンドの話題・時事問題との関連性の高さを示す
- 例えば、環境にやさしい新製品をリリースする場合、それを再生可能エネルギーやサステナブルな生活様式といったテーマと結びつけるなど
- 一文は50字以内、3行止まりを目安にする。「~で、」「~が、」などの接続助詞のところで文を2つに区切り、接続詞(そして・しかし etc)で繋ぐ。
- 写真やグラフなども活用し、視覚的に読みやすい内容にする
- ひとつの商品を紹介する際、様々なアングルやシーンで撮影した複数パターンのイメージ写真を掲載しておく
- 「動き」を見せる必要がある場合は、GIFアニメーションや動画の掲載も検討する
- 社内用語や業界用語、横文字等は極力使用しないようにする
- どうしても専門用語を使わなくてはいけない場合には、注釈や補足を付け、読者が理解しやすいように配慮する
- プレスリリースは広告とは異なるため、「優れた」「素晴らしい」などの形容詞は使わないようにする。画期的かどうか判断するのは記者なので
問い合わせ先
- 社名、部署名、担当者名、連絡先を記載((可能であれば)SNSのアカウント名も)
アイキャッチ画像
- 縦横比率は1:1.91、解像度(600 × 315 ピクセル以上)
- 最も見せたい部分を中央に配置する
Pinterestで、プレスリリースアイキャッチのアイデアをピンされている方がいた。こちら参考になりそう。
テーマ別のプレスリリース例文集
下記サイトには、テーマ別で19もプレスリリースの例文集が記載されている。自分に合ったテーマのプレスリリーステンプレートをダウンロードして、穴埋めしていくのも効率が良さそう。