はじめに
前回、【英語学習】まずは発音から。母音・子音の分類とその発音方法 の記事で、各母音と子音の発音方法を記載した。
今回は、単語から発音記号を書けるようになり、実際にその単語を発音できるようにする訓練方法を記載。
英単語の発音を練習する時には、それぞれの音を意識し、丁寧に発音する。そのためには、英語の1つ1つの音を知ることが重要。
とはいえ、最初からスムーズに単語を発音できるわけもないので、最初は1つずつ確認しながら発音する必要がある。
個人的に苦手な発音記号をリストアップ
これに関しては、個人によって苦手な発音は異なると思うので、あくまで自分の場合の話。苦手な発音記号をリストアップして集中的に練習する。
b(破裂音の有声音)が最後に来た時
cab[kæb]:タクシー
- bを意識して発音しようとすると、「ウ」になってしまう
- 一方で意識しないと、bの発音そのものが弱くなり、発音されていないようになってしまう。
- cap(無声音)だとまだ発音しやすい
- bombなど、bで終わる単語の前に鼻音が入ると、bはそもそも発音されない
- 同じく、破裂音の有声音(d, g)なども、最後にd, gなどで終わる単語(bed, bag)の場合、dやgをある程度意識して発音する必要がある
θ/ð:意識的に舌を歯の間に挟む
- これも日本語にない音なので、大袈裟で最初は良いので、意識して舌を上下の歯の間に突き出して発音する
- 特にthが最後に来た時(bath[bæθ], bathe[beið])は、意識して最後舌を挟んで隙間から息を吐き出す
ɜː:口を少しだけ横に引っ張るのを意識する
- 基本的には、その後にrが来る
- ə(シュワー)と比べて少し舌を下げたときに出る音。口を少しだけ横に引っ張りつつも、リラックスした状態を保つことを意識して発音し、次のrに繋げるために口をカールさせるのも意識する
- early / bird / skirt / girl
ɔː / ɑː 口を大きく開けるのを意識する
- この2つの音も口を大きく開けるのを意識しないと、日本語のア・オの口の開きに引きづられてしまって、少し小さい口の開きになってしまう
- 定着するまでは大袈裟に、ɔː の場合は口を突き出し、ɑːの場合は口を縦に開けて(指3つ分)、口の真ん中ではなく(日本語のア・オ)、口の奥から発音する。
- autumn / talk / orange / often
間違えやすいカタカナ英語の発音記号を覚えて発音
例えば、aboutは、カタカナ英語でアバウトとなるが、実際の発音記号は[əˈbaʊt]
Oxford Lerner’s dictionariesで単語検索をして、発音記号と実際の発音を確認する。
https://www.oxfordlearnersdictionaries.com/definition/english/about_1?q=about
実際は最初がə(シュワ)なので、ここに意識を持たずに(日本語のアと発音しない)、次にbを発音することに意識を持っていくと、シュワの部分は自然にあいまいな発音になる。
続いて、短母音のɑがくるので、口を縦に大きく開けることを意識。
その次が、ʊなので唇をやや丸くして「ウ」と発音するがuːほどは唇を丸めて突き出さない。個人的には、この場合、ʊはほとんど意識せずに、次のtに意識を持っていた方がうまく発音できた。
最後がtなので、しっかり、舌先を上前歯の裏につけて離して破裂させることを意識する。
のように意識して、aboutを発音する。
単語が正確に発音できることとリスニングは直結
シュワは、「あ・い・う・え・お」のどの音にも似ているようで似ていない中間的な、あいまい母音で、ストレスがない場合にはほとんど話されないので、聞き取りづらい。
なので、aboutの場合最初の発音が、アではなくシュワなので、そもそもここは聞き取りづらくなるな、などと念頭に置いてリスニングの際も意識する。そもそも正確に発音できない単語をリスニングで聞き取ることはできない。発音とリスニングは直結しているので、単語レベルの発音をおろそかにしてはいけない(自戒)。
ただ、どの単語も等しくこのように学習が必要かと言われればそうではなく、日本人が発音を間違えやすいカタカナ英語と、英単語から推測される発音とは違う英単語に絞って、集中的に発音記号とその発音を練習するのが効率的そう。
例えば次のような単語などが該当する。ほとんどがシュワ関連
- experience[ɪkˈspɪəriəns]:最初はeではない。perienceもiでその次がシュワ
- occur[əˈkɜː(r)]:最初はオではない。シュワ。
- really[riːəli]:reaのaはシュワ。アではない
- woman[wʊmən]:manのaはシュワ。アではない。
- problem[ˈprɑːbləm]:lemのeはシュワ。エではない。
弱形(Weak form)を知る
例えば、andは、よっぽど強調したい場合や、特別丁寧に話す場合を除いて通常の会話では基本的に弱形(Weak Form)を使う。
andは強形(Strong form)だと/ænd/だが、弱形(Weak form)だと、/ənd/または/ən/で発音されるので、ændだと思っていると、「この省略されている音はなんだ?」となって、いつまで経ってもリスニングで聞き取れない。
このweak formには先ほどのシュワが絡んでいる。なので、Weak form(特に冠詞、代名詞、前置詞など)は個別に学習することで会話と共にリスニング力も向上する。
こちらに関してもLondon de EnglishのサイトにWeak formsの表が記載されているので、この表を見て個別に発音を学習する。
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