第10話はこちら>
読み物としての回想録部分は無料公開にしていますので、物語として楽しみたい方は全てのストーリーを無料でお楽しみください。関連するTipsや思考法の部分は有料にしていますので、ご興味のある方はご購入ください。
どうやってメルプを売れば良いか?
5000万円で営業マンを10人採用したらなんとかなる?
さて、飛び込み営業やテレアポをしても全く契約に結びつかず、途方に暮れて、どうやったら売れるんだろう、そもそもどうやったら商談の場に立てるだろうと悩んでいました。
キャッシュも尽きてきていたので、同時に投資家周りもしていると、とあるVCからは
「1億円資金調達して、そのうちの半分の5000万円を営業人件費にあて、年収500万円で営業マンを10人採用して、どんどんプッシュ営業するんだよ」
と言われ、本当にそれでうまくいくのかなぁと疑問に思ったりもしていました。大企業のR社で営業成績優秀な営業マンが医療業界のスタートアップ企業に転職してきたものの、1ヶ月立っても1件も売れなかった事例を周りから聞いたりしていたので(この理由の考察に関しては【メルプのリアル】第8話:医療業界特化のテレアポ業者に頼むも、、、)、医療業界と教育業界のBtoBのセールスは、人を増やしてドブ板営業をすればなんとかなるという甘い世界ではないんじゃないかな)と漠然と思っていました。
一方で、同じ頃に創業したAI問診サービスのスタートアップが資金調達のプレスリリースを出していたのを見て、やっぱり資金調達して一気に営業体制も確立しないといけないかなぁという焦りもありました。
1人で100件売るにはどうしたら良いか?
結局、人を闇雲に増やしても、少なくともプロダクトがPMFを達成した後の状態でないと売れないだろうというのと、PMFを達成した後だとしてもプッシュ型の営業で本当にうまくいくのかわからないという懸念があり、この時点で資金調達してアクセルを踏むのは危険と判断し、できるだけコストを抑えて、私1人で100件売るにはどうしたら良いだろう?というゴールを設定し、そこから手法を逆算することにしました。
とはいえ、その時点で具体的に何か策を思いついていたわけでもなく、その時点でわかっていたのは、テレアポ・飛び込み営業・ポスティングは効率が悪いということだけでした。
予約システムのスタートアップの社長にヒアリング
営業をしていく中で、知り合った予約システムのサービスをやっている社長に
「全然サービスがまだ認知されていなくて、これから売っていきたいのですが、御社はどうやって初期立ち上げられたのですか?」
とダメもとで相談したところ、とても心優しい方で次のようにアドバイスしてくれました。(予約システムとWEB問診サービスは競合というよりも協業の側面の方が強いので、お互いクロスできそうというのもあったと思います)
社長さん
「うちも、最初の立ち上げはとても苦労して、予約システムに関する記事(予約システムを導入したらどんないいことがあるのか?どのようなクリニックに向いているのか?飛び込みの二重管理の調整をどうしたら良いのか?など)を100記事くらい記載して掲載した後で少しずつ問い合わせが入るようになったよ」吉永
「100記事も!!すごいですね。どのくらいのペースで作成されていたのですか?」社長さん
「1日1記事はアップすると決めてやっていたので、3ヶ月弱くらいかかったかな」
100記事作成によるコンテンツマーケ
なかなか大変だなと感じたのですが、1日1記事だったら2000-3000字だったとしても、2時間くらい時間割けばできそうだし、広告出稿や代理店に外注して費用が発生するわけでもなく、コストは自分の稼働時間だけなので、これはやるべきなのではと思い、書き始めました。
具体的に、どのようなコンテンツをどのような戦略のもと、100記事記載したかはTipsをご覧ください。
2017年当時は、そもそもWEB問診やオンライン問診という概念がなかったので、そのようなキーワードで名指しでgoogle検索をしてサービスを探すということ自体が行われていませんでした。
とはいえ、「問診 XXX科」「問診 テンプレート」「紙問診」などといった従来のキーワードによる検索はあったので、そうしたキーワードで検索をした医療機関に対して、どうやってメルプの記事を見てもらい、オンライン問診という概念を理解してもらい、良いと思ったら問い合わせしてもらうかという導線をいかに作成するかが鍵でした。
なんとか3ヶ月弱で100記事近く書き上げた後で、月2-3件程度ですが、HPの問い合わせフォームからお問い合わせが来るようになりました。
問い合わせから契約成立までどうするか?
ただ、問い合わせが来ても、そこからどの程度面談に進められるか(資料請求だけで情報収集目的の方も多い)、面談に進んだ後で実際に契約に至るかという2つのハードルを乗り越えないといけません。
最初の頃は問い合わせが来たら、当たり前のようにクリニックに伺って(遠いところだと電車で2時間とか)、1時間くらい待合室で待って(医療機関はもちろん患者さんの診察優先で、診察が押してしまうことが多々あります)、その後で診察室に案内されてプレゼンするということをしていましたが
これだと、とてもじゃないけど私1人では物理的に限界があって100件は売れない
と思い、どうしようかと考え、当時はエンジニアやIT企業間で導入され始めていたzoomを使ったオンライン面談に切り替えるのはどうかと思いました。
Zoomを使ったオンライン商談の提案
2020年以降コロナ流行に伴って、今でこそオンラインでの打ち合わせ当たり前という感じに医療機関もなっていますが、2017年当時は
業者の打ち合わせですか?クリニックにXX日XX時頃来てください。
という対面方式が慣習的にも当たり前でした。そこを
それでは、zoomというオンライン面談ツールを用いて説明させていただきたいと思いますので、ご都合よろしいに日時を教えていただけますでしょうか?土日やクリニックの休業日でも可能です
という逆提案をする感じになりますので、当初は(これは医療機関から受け入れられるかな?営業なのにそもそも対面しないでオンラインなんて不躾なだと思われないかな?)という懸念がありつつも、提案していきました。
実際に一部の医療機関からは、(クリニックに訪問しないならお断りします)と言われたりしましたが
・土日もオンライン商談可能にすることで、先生はネット環境があまり整っていない院内のwifi(そもそもネットないところもある)からではなく、自宅から個人PCで入っていただけるので、オンライン商談の際にネットトラブルが少なくなるだろう(音声の途切れや、画面が固まるなど)
・対面営業だとどうしても、診察終わりの時間かお昼休憩の時間になるので、先生も疲れていて業者がプレゼンしても頭に入らないだろう→土日に頭がスッキリした状態で面談に臨んでもらうのが良いだろう
・土日でオンラインだと、患者さんの診察が押して待たされるということがなくなる→営業が効率的になる
というメリットの仮説を立てて、オンライン商談を進めていきました。
最初は
オンライン面談ってなんですか?
この Zoomというサービスはそもそもどうやってインストールして使うのですか?
という状態でしたので、パソコン教室ではないですが、zoomやgoogle meetのインストールとセットアップを15分くらい面談当日に電話で説明をして、商談可能な環境を整えてから、サービスの説明を始めるという感じでした。
その後、色々PDCAを回した結果、zoom商談まで進めば6割契約する状態にまでなりました(え?いきなりなんで?という感じだと思いますので、ここのPDCAはまたどこかで記載したいと思います)
TIPS:100記事作成の中身
沈黙のWebマーケティング/ライティング
まず、SEO対策として紹介するサイトは下記の2つです。
https://www.cpi.ad.jp/bourne-writing/
「みやび屋」という温泉旅館の集客が減っていて経営危機に陥っているところを、WEBマーケやコンテンツマーケを駆使して、どのようにして集客を復活させようかというストーリー仕立てでSEO対策を学べるコンテンツです。
ストーリー仕立てでとても読みやすいし面白い(しかも無料!!)のと、Webマーケティング・コンテンツマーケに関して詳しく記載されていますので、ぜひご覧ください。Webライティングに関しては、私がマインドマップにまとめたものがありましたので貼り付けておきます。
コメント